日本の携帯電話の歴史を振り返る。ドコモはいつから?昔はこんな番号だった!

携帯電話はいまや生活に欠かせないアイテムです。1人に1台はすでに当たり前となり、いまや一人に2台や3台となりつつあります。ここまで身近な存在なのに、生活用品として登場したのは25年ほど前から。1994年に買取サービスがはじまってから急速に携帯電話の普及がすすみました。ここまでの日本の携帯電話サービスについて振り返ってみます。

携帯電話の初登場は?

日本で初めて携帯できる電話機が実機で紹介されたのは、大阪万国博覧会でした。

1970年です。電気通信館というパビリオンで紹介された、電話線がいらない電話機が携帯電話の原型と考えられます。なんと50年近く前に、携帯電話のはしりが実在していたんですね。

その後、1979年には日本電信電話公社が自動車電話サービスを開始します。万博から10年近く経過して、ようやく国内サービスが開始となりました。しかし当時は自動車電話なので、まだ実際に持ち運べるものではありませんでした。最近10年でスマートフォンの普及が瞬く間に進んだことを考えると、当時の進歩は非常にゆっくりに見えますね。

その後の流れ(1984年~1988年)

1984年までは、自動車電話サービスの多少の変化はあるものの目立った新商品はありませんでした。

1985年、ついに電信電話公社が民営化され、日本電信電話株式会社(NTT)が発足します。それと時期を同じくして、「ショルダーホン 100型」が発売されます。(1985年9月)

ショルダーホン 100型のスペック詳細です。()内はiPhone XS

連続通話時間:約40分(最大20時間)

連続待受時間:約8時間(非公表)

重量:約3000g(約177g)

送信出力:5W(最大7.5W)

ショルダーホンにはカメラおろか画面も搭載されていません。

その後、1986~1987年にかけてショルダーホン200型、300型が発売されました。

そして、1987年、ついにハンディタイプの携帯電話が発売されます。

携帯電話初号機「TZ-802型」スペック

連続通話時間:約60分

連続待受時間:約6時間

重量:約900g

送信出力:1W

自動車電話より4分の1近い軽量化を達成しましたが、その分バッテリー性能が犠牲となりました。

1988年には、日本移動通信(IDO)およびDDIセルラーグループが新規参入します。

両者は現在のauの前身にあたる会社です。

時代は平成へ

1989年、DDIセルラーが「モトローラ・マイクロタック」を発売します。

対抗馬としてNTTは同年から開発を進め、1991年4月、「超小型携帯電話・ムーバ」を発売します。

ムーバやモトローラマイクロタックは当時、携帯電話機として呼ばれていたTZ802などと区別するために、超小型携帯電話機といわれていました。

ドコモの誕生

ムーバの誕生から1年後の1992年、「NTTドコモ」が誕生します。NTTからの分社化でした。ムーバはその後ながらくNTTドコモのフラッグシップであり続け、携帯電話普及の先駆者となっていきました。

1993年には、新世代のデジタル通信方式の開始により、「デジタル・ムーバ」と改称しました。

携帯電話・買い取り方式の開始

1994年、長らくレンタル方式だった携帯電話が買い取り方式に変更されました。これにより、ようやく現在と同様の所有方法ができるようになりました。同年、デジタルホングループ・ツーカーグループが新規参入しました。これらは現・ソフトバンクグループです。

1994年に、携帯電話の買い取り方式が開始し、NTTドコモ、ソフトバンク、auという現在につながる携帯電話キャリアの原型が一気に整いました。ここから各社の競争は一気に加速することとなります。

電話以外のことができるように。ケータイの誕生

各社のサービス開始と時期を同じくして、携帯電話自体の高機能化にも拍車がかかりました。

自動車電話の登場からデジタル・ムーバまでの15年間、携帯電話は電話機能しかありませんでした。ところがここから、続々と付帯機能が追加されます。

着メロ・メール

1996年:ムーバN103HYPER 着信メロディ機能を世界初搭載

1997年:デジタルホングループ ショートメッセージサービス「スカイウォーカー」開始

着信メロディとショートメールサービスが相次いで開始されました。コミュニケーションの幅が一気に広がりました。

ちなみに当時のショートメッセージサービスは各社、以下の通りでした。

NTTドコモ:10円メール  IDO:プチメール  JPHONE: Sky Walker

1998年:ショートメッセージサービスの漢字対応

当時はショートメッセージサービスは通話より安価だったため、若者の間で爆発的に普及しました。

私もこのころ、初めて携帯電話を持ちました。確かに現在と比較するとかなり機能が制限されますが、ショートメールを楽しんでいました。

番号が変わる

1999年1月1日、午前2時、携帯電話番号が11桁化されました。

それまで携帯電話の番号は、10桁でした。

090~で始まる番号は、このときから現在の形になりました。

2002年には080~で始まる番号が追加されました。

iモードの開始

1999年2月22日、NTTドコモが「iモード」を開始しました。これにより、携帯電話からインターネット接続が可能となりました。(初対応機:F501i HYPER)

各社、Ez-web(au)、J-sky(Jフォン)と続々とサービスを提供し始めました。iモードは1999年末に300万契約を突破し、急速に普及しました。

また、同年、Jフォンが国内初のカラー液晶端末を発売しました。(J-SH02)

当時の液晶はSTNディスプレイ、解像度は96×98でした。いまとは比べ物になりません。

携帯電話は多機能化へ

iモードの開始、カラー液晶の搭載機の登場を皮切りに、一気に携帯電話の多機能化、高機能化が加速します。いわゆるガラケー化が、ここから始まります。

2000年:国内初カメラ機能付き携帯電話(J-SH04)の発売

2001年:NTTドコモがFOMAサービスの提供開始

2004年:国内初おサイフケータイ搭載機(mova P506iC) の発売

2006年:国内初ワンセグサービス搭載機(W33SA)の発売

2000年~2006年まで、携帯電話は年を追うごとに進化を続けました。今ではおなじみのカメラ機能、おサイフケータイ、ワンセグ(現在はフルセグ)は、この時期に初搭載機が相次ぎました。

2006年:番号持ち運び制度(MNP)の開始

いまでは当たり前のMNPサービスは2016年11月でした。昔は、携帯電話番号から大体のキャリアを予想することができたものでした。

2007年:イー・モバイルが13年ぶりの新規参入。携帯電話の契約者数が1億人を突破

まさに、携帯電話が国民1人に1台の家電となりました。携帯電話初号機「TZ-802型」の登場から、ちょうど20年が経過したときでした。

このころの携帯電話は、毎年のように新機能、新サービスが登場し、とてもにぎやかでした。自分でも使用していてわくわく感がありました。いまでは通信方式も違い、昔の携帯電話を利用することはできませんが、今でも思い出のひとつとして、当時利用していた機種を保管しています。

スマートフォンの登場

2007年:米国でiPhone 3G発売開始

2008年:国内でのiPhone 販売開始

2009年:国内初のAndroid搭載機 HT-03A発売

なんと2009年までにはiPhoneもandroidスマートフォンも国内に存在していました。

iモードの誕生からわずか10年で、スマートフォンが普及していたのです。ただし、当時のスマートフォンはガラケーが培ってきたiモードメールやおサイフケータイ、ワンセグ機能はまったく使用することができず、しばらく敬遠されていました。まだLINEなどのSNSアプリもほとんどなく、連絡の方法は従来の電話かメールの方法しかなかったことも原因かもしれません。通信方式も3Gのままで、大容量のデータ通信はできませんでした。

Xiサービスの開始

2010年、NTTドコモがLTEに対応する通信サービスとしてXi(クロッシィ)を開始しました。同時にSpモードというiモードのスマートフォン版ともいえるサービスが始まり、今までの@docomo~のアドレスがスマートフォンでも利用できるようになりました。各社でも同様の動きが加速し、携帯電話からスマートフォンへの移行が進み始めました。

2011年:LINEの開始

LINEの登場もスマートフォンへの移行を進めました。これまで携帯電話では少なかったチャット形式での会話、画像を手軽に送れる、絵文字よりも感情表現をしやすい「スタンプ」アイテムが受け、いまでは連絡手段の筆頭です。

私もLINEをサービス開始当初から利用していましたが、これだけ早く普及が進むとは思いませんでした。今ではLINEだけで連絡を取り合っている友人が数多くいます。

ガラケーの衰退

2012年:スマートフォンの新規購入がフィーチャーフォンを超える。

2012年:NTTドコモがmovaサービスを終了する。

2012年には、スマートフォンの購入者がフィーチャーフォン購入者を上回りました。同時期に、携帯電話サービスの先駆者であるmovaが約20年の歴史に幕を閉じました。この年から一気にスマートフォンへの移行が進み、現在の状況へ近づいていきます。

2013年:NTTドコモがiPhoneの取り扱いを開始し、3大キャリアのすべてでiPhoneが利用可能となる。同年、指紋認証搭載のiPhone 5S発売開始されました。

スマートフォンの普及、これから新時代へ

2015年以降:MVNOの新規参入で再び携帯電話・スマートフォン業界の競争激化

2017年:顔認証・ワイヤレス充電搭載のiPhone X 発売開始

スマートフォンは普及からわずか5年たらずでガラケー以上に急速な進化を遂げました。

これには通信網の発達により、動画などの大容量のデータ送信が可能になったことも一因です。さらにそれに輪をかけてガラケー時代に日本独自の機能だったおサイフケータイやカメラ機能が世界標準となったことも後押ししているでしょう。

いまではスマホ1台で、文字通りなんでもできます。かつては電話しかできなかった携帯電話ですが、起床から就寝まで、我々になくてはならない存在です。ウェアラブル端末の普及で、健康管理も本格的にできるようになってきました。

たいていの情報資源は電子化され、スマホで閲覧できるようになりました。金融機関もネット化され、スマホで家計簿までつけられるようになりました。

これからスマートフォン業界はさらにIoTとしてだけでなくIoHとしても進化していくでしょう。

大阪万博から約半世紀を経て、自動車電話はスマートフォンに生まれ変わり、名実ともに、時代をリードする存在となったのです。

私もいまでは、AndoridとiPhoneの2台のスマートフォンを所有し、用途に応じて使いわけています。日々の生活になくてはならない存在となりました。これからの技術の進歩が楽しみです。

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